製本見本 青空文庫
織田作之助作品集の製本 丈夫で最高の見栄え、くるみ製本、B6サイズ(128x182mm)インターネットの図書館、青空文庫からダウンロード。
■製本動機
１．製本機を購入前にせめて製本見本がみたい。という要望がある。お客様に送ることができる見本を準備しておきたい。
２．表紙の購入、書籍用紙の購入方法・斡旋など問い合わせがある。このためにはインターネットで全国から購入できる専門店から３種の厚さの用紙を購入し、製本テストした。
３．Ｔ大学の生協に製本機と見本を展示していただいた。その際、製本見本の中味に公開に適さない情報があり、切り取った。
■２回目製本結果 B6サイズ(128x182mm)、厚さ６ｍｍ、2005.4末 製本
２０冊、１００ページ
初回の製本結果を踏まえて用紙の厚さを70kgに決めた
素人が作った市販本波の製本♪
■製本仕様 Ｂ-６判 無線綴じくるみ製本
●使用道具
1． 汎用型製本機
２． 用紙折り道具
３． ダンボールカッター
４． 接着剤 液状のり、ホットメルトスティック(またはシート)、細口ボンドＢ1
５． ホットメルトガン（シート使用の場合は不要）とアイロン
６． その他 スケール、鋏、カッターナイフ、クッキングシート 等
●用紙 株式会社 梅原洋紙店 （京都市）より購入 中身 Ｂ-５判横目書籍用紙（厚さ70kg）
●表紙 Ａ-４判レザック66（厚さ130kg）
●印刷 中身 片面2頁を両面インクジェット印刷し２つ折りでＢ－６判とする
表紙 表・背表紙に文字を同時印刷
●紙折り 印刷中身は用紙折り道具を使い一枚宛精密に強く２つ折り。
■製本手順
１．製本機を倒立させ、中身を［見返し用紙＋捨て紙］ではさみ、折り目部を下にしてセットし
上下、左右を揃えた後（背揃え）緩めに締付ける。 できれば製本機からの中身突出量が
約５mmになるよう予め準備した調整板を製本機の両端にかませておく。 (捨て紙は
見返し用紙の接着剤による汚れ防止)
２． 製本機を正立させ糊付け面（背面）が揃っていることを確認する。
３． 糊付け面に歯ブラシで水を含ませた後 製本機の中に引き込み２～３分圧縮することに
より折り目の広がりを修正する。
４． 中身を締付けている製本機を再び倒立させ締め付けを解いて再度背揃えした後緩めに
締付ける。
５． 製本機を正立させ糊付け面が揃っていることを確認後、液状のり（主成分ＰＶＡＬ）を指で
ムラなく塗りダンボールカッターで適度に傷をつけることにより糊をしみこませる。最後
に今一度背面の糊と拡がりを指で整える。（液状のりは背面の硬度アップに有効）
６．糊付け面がほぼ乾燥するまで放置する。この時ヘヤ―ドライヤーを使えば乾燥時間は
短縮される。
７． 液状のりで固めた中身はＢ－６揃え台を付けた製本機にあらためてセットする。 背面に
ホットメルトガンで細長く棒状に熔融ホットメルトを付ける。固まったらクッキングシートを
被せアイロンをあて、接着剤を全面に厚めに融着させる。 過剰な糊は四方にはみ出る。
８． 冷却後クッキングシートをはずし、中身を製本機より取り出しカッターナイフで注意深く
「捨て紙」をはずす。（はみ出たホットメルトの除去）
９． 背固めした中身を製本機にセットし、予め準備した表紙を被せ、背表紙部分を上から
アイロンで加熱し表紙と中身を接着する。（あるいはボンドＢ１で表紙を貼り付けてもよい）
１０． 細口ボンドＢ１で表・裏表紙のノド部分を接着、つづいて表紙に見返しを貼り付ける。
１１． 表紙の余った部分をカッターナイフもしくは鋏でカット整形して完成。
■本法の特徴
１． 二つ折りの作業が必要であるが折り目綴じのため接着強度が高い。
２． 背部の切り込み作業がないため粉塵が発生せず作業環境が極めてよい。
３. Ａ－５判以下の製本には本法が有効。
■初回の製本結果 書籍用紙は真っ白でなく、目に優しいようです。
左から５５kg（4.8mm、92頁）、
７０kg（6.4mm,102頁）
開いている本、
９０kg(7.3mm,92頁）
■エプソン・インクジェットでの印刷結果の評価
●黒インクで文字印刷
55ｋｇでも我慢できるが好ましくは70ｋｇ以上。裏写りをしないように、用紙の表面プリントした線上に、裏面の文字を印刷するよう文字位置を調節した。
●カラーインク写真印刷： 90ｋｇなら我慢できる。
■仕様
中身 ： Ｂ－５横目書籍用紙（厚さ70kg）を購入し両面各2頁をモノクロインクジェット印刷し
２つ折りでＢ－６判とする。厚さは５５ｋｇ、７０ｋｇ、９０ｋｇの３種
表紙 ： レザック66（厚さ175kg）、アボガド、Ａ－４判横目でくるみ製本
用紙調達先 ： （株）梅原洋紙店 （京都市） http://www.shimeitehai.co.jp
印刷 ： 両面 ４頁、インクジェット印刷