製本教室・道具 折り目をシッカリ付ける方法
二つ折りは普通、繊維に直角に折ることになり、折り目をシッカリつけるのは難しい。両面印刷する場合、裏写りしないように厚手の紙を折ることになり、折り目をシッカリつけるのは難しい。 甘い折り山部分をそのまま製本すると、背固めしたとき、真ん中が凹んでしまいます。
■床の上に二つ折りした用紙束を置き、体重をかける 2006/10/06,11/19
１．用紙束の背（折り山）側を揃えて小口側をクリップで止める。２．背側の上に板を置き、その上に乗って体重をかける。 板の代わりに製本屋さん「折り台」が使えるように折り台を厚く強くしました。 下の写真
３．上記１、２をもう一度繰り返す。
本などで重石をするより、１０倍以上の力があり、1分以内で簡単に折り目がシッカリ付きます。
■水をつけて、指で両側から圧縮 2005/8/24
従来は、へらで押さえて折り目をつけたり、本などで重石をしていました。
１．揃え台２枚を逆さまにした製本機にかませて、折り山を下にして投入。
２．揃えて蝶ナットを締め付ける。
３．正立させて、折り山部分の両側を指でつまむ。１．３倍ぐらいに減少。
４．筆で背に水を付け、再び指でつまんでふくらみをなくしてしまう。５．製本機に折り山を１ｃｍぐらい引き込んで、蝶ナットを締め付ける。（写真は筆と圧縮しているところ）
６．３０分ぐらい待って乾燥したら、製本機から取り出す。
●特徴
○膨らみは無くなって、シッカリきれいに折り目がついている。
○次の工程で厚い冊子を一回で糊付けできる。
※木工ボンド、ボンドＢ１，ビニダインなど水溶性接着剤は水分をたくさん含んでいるので、背に糊付け後、親指と人差し指で背の両側を押さえることにより折り目がシッカリ付きます。
※用紙の繊維間に接着剤・水分が十分入り込むので、接着剤の乾燥速度が速く、強力に接着できる効果もあります。