製本屋さんハンガーの上限値
2014/9/22■ 概要
製本屋さん製本機用ハンガーは、テコの原理で製本機と用紙を吊り下げています。
ハンガー台は横幅５０ｃｍ、奥行３０ｃｍ、重さ１．７ｋｇです。モーメント値は１５ｃｍｘ１．７ｋｇ＝２５ｋｇ・ｃｍです。
このハンガー台で、小型／汎用型／大型製本機に対応していますから、モーメント値は同じです。
すなわち、机の前面から１ｃｍのところには、なんと２５ｋｇの重さを吊り下げられます ！
机の前面から５ｃｍのところには５ｋｇ、０．５ｃｍのところには５０ｋｇの重さを吊り下げられます
１．角が丸くなっている場合は、丸くなり始めるところまで支点は奥にづれます。作業用机など５ｍｍぐらいですから、ハンガー台の作用点までの距離は半分の２．５ｍｍ縮まります。製本機側の作用点までの距離は５ｍｍ増えます。
２．また、用紙の重さも計算する必要があります。
３．さらに用紙の厚みも計算する必要があります。
４．さらに製本機の重さ差も配慮する必要があります。
これら４つの条件を入力して用紙の厚みの最大値を求めました。
★事務机、作業机、教室机を使用する場合：Ｒ＝０．５ｃｍ
| 製本機 | 用紙 | 最大厚み | 備考 |
|---|---|---|---|
| 小型 | Ａ５ | １１ｃｍ | |
| 小型 | Ａ４ | ８ｃｍ | 短辺綴じ |
| 汎用型 | Ａ４ | ７ｃｍ | |
| 汎用型 | Ａ３ | ５ｃｍ | 短辺綴じ |
| 大型 | Ａ３ | ５ｃｍ | |
| 大型 | Ａ２ | ３．５ｃｍ | 短辺綴じ |
★応接机などをを使用する場合：Ｒ＝２．５ｃｍ
| 製本機 | 用紙 | 最大厚み | 備考 |
|---|---|---|---|
| 小型 | Ａ５ | ８ｃｍ | |
| 小型 | Ａ４ | ５．５ｃｍ | 短辺綴じ |
| 汎用型 | Ａ４ | ５ｃｍ | |
| 汎用型 | Ａ３ | ３．５ｃｍ | 短辺綴じ |
| 大型 | Ａ３ | ２．５ｃｍ | |
| 大型 | Ａ２ | １．８ｃｍ | 短辺綴じ |
■最大厚みを超える製本
支点の位置がハンガー台の４ｃｍに来るようにして実験しました。
計算結果と実際が合っていました。左の写真は、バランスがとれてハンガー台の左が２ｍｍぐらい浮き上っているので、これ以上の吊り下げはできません。製本機の上部を下に押してがたつきます。
がたつく場合は下の写真の対策をして、ガタツキを無くして製本して下さい。
左の写真は、本を置いて重石にしています。右のの写真は、クランプでしっかり固定しています。
左端の赤色のクランプは１００均ダイソーにありました。懐が浅いので締めつけられないことがあります。次がホームセンターで入手したものです。懐が深くアルミ製なので非常に軽い。円形、楕円形食卓など角が丸くなっていたり、設置机が直線でない場合は、吊り下げ台の左右ををクランプで締めつけ吊り下げ台が動かないようにします。